Jan
年に一度の
posted by 幻舟 | Category リコグニッション
今日は某テーマパークで、そこで働いているアルバイトの皆さんに感謝するイベントがあるようです。年に1度のビッグイベント。お客様として、もてなされる9割のアルバイトの皆さんも、そして迎え入れる1割の社員の皆さんも、この日をとても楽しみにしているようです。パークは年中無休ですから、お客さまがお帰りになった後の数時間を、その感謝のイベントに使います。
「かけがえのない時間」です。
ある、もてなす側のスタッフはFacebookで「明日はへとへとになるかもしれないけど、"いつもありがとう"という気持ちをとびっきりの笑顔で伝えるぞ!」と張り切っていました。
おそらく全ての社員が、このような気持ちで普段、雨の日も風の日も最前線でハピネスを提供している人たちを迎えるのでしょう。
年に一度の大イベント、企画実施するのも大変な労力とコストがかかると思います。
でも、このイベントが続く限り、まだまだ「このテーマパーク」の「人を大切にする」というスピリットは続いていると信じています。
お互いがそれぞれの立場を乗り越えて、人間讃歌を奏でる時間、きっと数え切れない「ありがとう」がパーク中を飛び交うことでしょう。
私の大好きなリコグニッションのひとつです。
Jan
再び小林秀雄の講演から
posted by 幻舟 | Category リコグニッション
もうどれくらい繰り返し聞いているでしょうか。私にとってのバイブル、昭和の偉大なる文芸評論家、小林秀雄氏の講演の録音「信じることと考えること」。かれこれ20年近く聴いています。(途中、カセットテープからCDに変わりましたが...)
昭和49年に収録した2時間ほどの講演ですが、何か気持ちが落ち着かない時、彼の軽妙で包み込むような声を耳にすると癒されるのです。そして何百回も繰り返し聴いていても、都度、新しい発見があります。
今朝、地下鉄日比谷線の中で聴いた時、「考える」という言葉に反応しました。
「考える」という言葉、本居宣長は「むかえる」という意味で使っていたそうです。「むかえる」というのは身をもって交わるという意味があります。対象物を端から客観的に観察することではないそうです。
人間に置き換えると、相手について考えるということは、相手と身をもって交わることになります。何も肉体関係をもつということではありません(笑)
真剣に相手のことを知ろう、理解しようという姿勢なのでしょう。
翻って考えると、時に人間は身をもって交わること無しに相手を評価して決めつけてしまうことがあります。相手の外見、経歴、職業、人からの噂...
まさしく、結婚紹介センターから送られてくるデータを見て将来の伴侶を判断するように。まだ会ってもないのに、履歴書を見て、人事担当者が足きりをするように。
効率という観点からすると、ある意味、仕方のないことかもしれません。
でも相手と真の絆を結ぶためには、本来の「考える」という意味に立ち戻ることが必要なのかも知れません。
本気になって相手のことを知ろう、理解しようと努力すると、そこには絶対、自分にはない尊敬すべき何かが見えてくるはずです。ノウハウやテクニック、知識や理論ではありません。真のリコグニッションは本気で相手と交わろうとする「心もち」、これこそ日本人の心に代々受け継がれてきた美徳のひとつだと思うのです。
Dec
小田和正 クリスマスの約束
posted by 幻舟 | Category リコグニッション
今年ラストのブログになりました。本当に激動の一年でしたね。今年は私自身のプライベートにとっても様々なことがあり、珍しく人生を考える時間が多かったような気がします。
ところで皆さんは昨日(12月25日)TBS系で23時30分から放映された『小田和正 クリスマスの約束』をご覧になりましたか?
今年で12回目を数えるクリスマスの日に特別行われるライブです。ただのライブではありません。今年も日本でも超一流のボーカリスト40人以上が集まり、最高のコーラスを奏でるのです。自分の持ち歌を次々と繋いでいくメドレーは何と28分58秒。でもあっという間でした。何よりも残りのメンバーが本気になってバックをつけます。それがめちゃめちゃ素敵なのです。
12年前にこの企画を考えた小田和正さんは、7人のアーティストに熱い参加依頼の手紙を書いたのですが、当時は一人も応じる人がいなかったというエピソードがあります。
また、その手紙の内容が素敵なのです。一部引用します。
引用開始
前略
突然の勝手な手紙を出す無礼をお許しください。
TBSから、現在、ある音楽番組をやれないか、という打診がありました。そして考えました。自分の歌を歌えばファンの人は喜んでくれるだろうけど、それは目指すものではなさそうだ。そしてさらに考えました。僕等のような音楽をやって来た者にとって、今、大切な事は何だろうと思ったのです。
それは同じ時代を生きてきて、音楽を創った人達を認め、愛し、尊敬することなのではないだろうかと。それをこの番組で表現できないかと。それなら引き受けてみようと。
後略
引用終了
この手紙を読むと、その後、多くの大物アーティストが続々と共感して、このライブに参加し始めてきたという理由を垣間見ることができます。実は小田さんはリコグニッションの達人なのです。だから多くの人を感動させることができるのです。
11月からメンバーが集まり、100時間以上も練習を重ねてきた、その珠玉の歌声に昨晩は一人TVの前で今年一年分の涙を流してしまったのでした。
皆さん、どうぞ良いお年をお迎えください。
Dec
呪いの時代(パート2)
posted by 幻舟 | Category リコグニッション
それは大人になるに従って人間は多くの顔を持つということ。卑しい自分、高貴な自分、心の狭い自分、親切な自分、子供の心をもった自分、年寄りのような諦念をもった自分、正義感に溢れた自分、狡猾さをもった自分、同一人物の中にさまざまな人格が混在しているのが大人の実情だということです。
そして他者との共生の基礎になるのは、「わが内なる他者たち」との共生の経験だというのです。さまざまな内なる人格特性を許容できる人間は他者をも許容できるのです。つまり自分自身を許せる人間こそが他人を許せるというロジックです。
そして他者と共生するということは他者に耐えることではなく、「他者」を構成する複数の人格特性のうちに、いくつか「私とおなじもの」を見出し、「この他者は部分的には私自身である」ことを認めることなのだそうです。
少し哲学的な話かもしれませんが、確かに我慢して行う「リコグニッション」は本来のものではないような気がします。以前お話しした「絶対尊敬」にもつながるのかなぁ~
いずれにしてもリコグニッションには豊富な人生経験と修行が必要ですね。
Dec
呪いの時代とリコグニッション
posted by 幻舟 | Category リコグニッション
今話題になっている内田樹氏の「呪いの時代」は予想に違わぬ名著でした。私のテーマである「リコグニッション」のヒントが満載です。
呪いというと非科学的に思われるでしょうが、今現在、多くのメディアで流されている「羨望」や「嫉妬」や「憎悪」、これらは生身の個人を離れて、人を傷つけ、人々が大切にしているものに唾をはきかけ、人々が美しいと信じているものに泥を塗りつけ、己の全能感と自尊感情を満たそうとしている。内田氏はそれらを呪いと呼んでいるのです。ネットの掲示板に「死ね」と書かれて、それに耐え切れず自ら命を絶っていく人が大勢いる。これは間違いなく呪殺であるという考え方です。
この「呪いの時代」をどのように生きればよいのか、このように書かれています。
引用開始
この「呪いの時代」をどう生き延びたらいいのか。それは生身の、具体的な生活のうちに捉えられた、あまりぱっとしないこの「正味の自分」をこそ、真の主体としてあくまで維持し続けることです。「このようなもの」であり、「このようなものでしかない」自分を受け容れ、承認し、「このようなもの」にすぎないにもかかわらず、けなげに生きようとしている姿を「可憐」と思い、一掬(いっきく)の涙をそそぐこと。それが「祝福する」ということの本義だと思います。
引用終了
そうなんです。呪いを解く道は「祝福する」つまり自分を愛し承認してあげることなのです。多くの心の病を抱えている人は、それが出来ずに日々苦しんでいるのではないでしょうか。私はずっとこのブログで「リコグニッション」について言及していますが、真のリコグニッションは自分を承認することができて、初めて相手に施すことができると思っています。
この本にはまだまだ、数多くのリコグニッションのヒントが書かれていました。内田さん、感謝です。皆さんには追々、お伝えしていきたいと思います。
Nov
ブータン国王のリコグニッション
posted by 幻舟 | Category リコグニッション
世界一幸せな国、ブータンから国王夫妻が来日され、連日マスコミで報道されています。
素敵な民族衣装を身にまとい、つねにスマイルを絶やさないお二人は、流石、幸せの国からの使者という感じです。
外見だけではなく、国のあり方に対する哲学もしっかりとお持ちです。
昨日の国会でのスピーチが素晴らしい!
今回の震災の対応にこう言及しています。
以下一部引用
皆様、日本および日本国民は素晴らしい資質を示されました。他の国であれば国家を打ち砕き、無秩序、大混乱、そして悲嘆をもたらしたであろう事態に、日本国民の皆様は最悪の状況下でさえ静かな尊厳、自信、規律、心の強さを持って対処されました。文化、伝統および価値にしっかりと根付いたこのような卓越した資質の組み合わせは、我々の現代の世界で見出すことはほぼ不可能です。すべての国がそうありたいと切望しますが、これは日本人特有の特性であり、不可分の要素です。このような価値観や資質が、昨日生まれたものではなく、何世紀もの歴史から生まれてきたものなのです。それは数年数十年で失われることはありません。そうした力を備えた日本には、非常に素晴らしい未来が待っていることでしょう。
(途中省略)
ご列席の皆様。私はすべてのブータン人に代わり、心からいまお話をしています。私は専門家でも学者でもなく日本に深い親愛の情を抱くごく普通の人間に過ぎません。その私が申しあげたいのは、世界は日本から大きな恩恵を受けるであろうということです。卓越性や技術革新がなんたるかを体現する日本。偉大な決断と業績を成し遂げつつも、静かな尊厳と謙虚さとを兼ね備えた日本国民。他の国々の模範となるこの国から、世界は大きな恩恵を受けるでしょう。日本がアジアと世界を導き、また世界情勢における日本の存在が、日本国民の偉大な業績と歴史を反映するにつけ、ブータンは皆様を応援し支持してまいります。
引用終了
何という、日本そして日本国民に対しての大きなリコグニッションでしょう。このような素晴らしい日本に対する賛辞を生まれて初めて耳にし、すごく感動しました。
一方、そのスピーチを聞いている国会議員たち。毎日、相手を罵り、怒鳴り、時には嘲笑し、自分の国を『この国』と呼び、足を引っ張りあっている人達。それを煽る一部のマスコミ。皆さん、恥ずかしくないですか?そろそろ目を覚ましましょうよ。
もうとっくに日本はGNPからGNH(Gross National Happiness)への転換を考えなければならない時期に来ているかもしれません。
Nov
体当たりのリコグニッション
posted by 幻舟 | Category リコグニッション
井上敬一さんという若者をご存知でしょうか?若者と言っても30台中頃の男性です。今までフジTV系で数回ドキュメンタリーを拝見しました。
彼は大阪ミナミにある、スタッフを100名以上抱える巨大ホストクラブの社長です。ただのホストクラブではなく、従業員を成長させるのは社会であると考え、奉仕と還元の気持ちを理念に募金活動や地域の清掃活動、ボランティア活動などを行っているユニークな経営者です。
昨日は21才の新人ホストをどうやって育成するか、というテーマでした。ラオスからの難民の子供で、2才で施設に預けられ、ほとんど親の愛情を知らずに育ってきた青年です。
スタッフ間で殴り合いの喧嘩をしたり、やけになって仕事をさぼって、ご法度とされている従業員からお金を借りようとしたりするトラブルメーカーの新人君。その彼にオーナーである井上氏は体当たりでぶつかって行きます。(どなりつけて頭突きをするシーンさえありました)
一方で、本人も会社の経営や講演会などで、めちゃくちゃ忙しいはずなのに、この新人君の親を探して会う機会を作り、最終的には彼のルーツを求めてラオスに住んでいる、おばぁちゃんに会わせることまでしたのです。たった一人の新人君を更正させることに全力を注いでいる姿勢が感動的でした。
結局、この新人君は自分を捨てた親を許し、おばぁちゃんや親戚に感謝をすることで、立ち直っていくというストーリーでした。
一部で法外な料金を取るホストクラブという仕事の賛否はあるものの、この井上氏のバイタリティ溢れた生き方には驚かされるばかりです。
一瞬流れた、彼の講演風景の背後にあった一枚のパワーポイントが印象的でした。
『コミュニケーションとは認めること』
そう、彼は日々、体当たりで多くのスタッフをリコグニッションしているのです。
Oct
リコグニッション度判定チェックリスト
posted by 幻舟 | Category リコグニッション
皆さん、こんにちは!
今回は独断と偏見でリコグニッション判定度チェックリストを作成してみました。
皆さんは何個、チェックマークがつきますか?
【リコグニッション度判定チェックリスト】
1. 人を外見や学歴、職歴で判断しない
2. 自分と違う意見や価値観をもった人を受け入れることができる
3. 『あなたと居ると心地良い』と良く言われる
4. 組織のあらゆるポジションは、地位ではなく、役割にすぎないと思っている
5. どんな人にも必ず良いところがあり、その良い点を心から尊敬することができる
6. 『出会う人、すべて人生の師なり』と思っている
7. お店でレジ精算する時に、必ず『ありがとう』と言っている
8.お店でレジ精算する時に『またお越しください』と良く言われる。(平均以上に)
9. 宮澤賢二の『雨ニモ負ケズ』という詩が好きだ
10.人が好きだ、そして自分も好きだ
上記10問のチェックリストに全てYESと答えられた方、是非お友だちになってください!
Sep
絶対尊敬
posted by 幻舟 | Category リコグニッション
『わもん~聞けば叶う』という本を読みました。ツイッターでフォローしている人が以前より取り上げていたので、気になっていたのです。著者の薮原秀樹さんは、『聞く』という行為をひとつの修行として取り上げ、いわゆる彼流の傾聴の奥義を展開します。
大変共感できる本ですが、その中でも『絶対尊敬』という言葉に興味をもちました。話を聴く時は、どんな相手であっても、すべての心の枠をはずしてノイズを消し去り、相手に絶対的な尊敬の目を向けて聴くということ。
これによって相手の心が開き、自ら解決の道を辿っていくというものです。
『絶対尊敬』は私が普段から、お伝えしているリコグニッションにも通じます。リコグニッションの原点は、まず、相手の全人格、良いところも悪いところも全て受け入れるところから始まります。社会的地位や組織での役職、経歴、年齢、性別、すべて捨て去り、同じ今を生きる人間対人間として接することで、相手との信頼関係が飛躍的に深まるのです。
リコグニッションを極めることも、そう簡単にできることではありません。やはり『絶対尊敬』と同じように人間としての修行が必要なのかもしれません。その修行とは、一般的に言うトレーニングや学習というよりも人生においてどれだけ苦労してきたということと比例するような気がしてならないのです。人生の苦労偏差値というべきものでしょうか。
それは東大を出ようがハーバードを出ようが見につくものではありません。
そして、この人生の苦労偏差値が、あの忌まわしい3.11以降、多くの人たちに飛躍的に高まったことも確かです。
きっと日本は早晩、世界からも羨まれる暖かい国生まれ変わるでしょう。
災い転じて福となる。
Jun
さんま風リコグニッション byおぎママ
posted by 幻舟 | Category リコグニッション
蒸し暑い日が続いていますが、皆さん、いかがお過ごしですか?今日は最近ブレークしている「おぎママ」の発言についてです。
「おぎママ」、ご存じですか?そうです、あの教育評論家の尾木直樹氏です。
オネェ言葉が有名になって、今やバラエティ系になっていますが、教育関連の本を何十冊も出している歴とした大学教授です。どうもそのルーツは先生時代に女子中学生と交換ノートでやり取りしているうちにオネエ言葉になってしまったとのこと。
彼が取り組むテーマは引き籠もり、いじめ、モンスターペアレントなどの今の社会を反映した事柄が多く大変興味深いのです。多種多様な問題に鋭い論点で迫る一方、彼の対談を拝見していると、人を傷つけない、良いところを見るという才能に長けているように思えます。先日もたけし軍団の水道橋博士との対談で、「おぎママ」の発信源、明石家さんま氏のことをこう表現していました。「彼の凄いところはね、人の弱点をいじりながら褒めるのよ~」と。
それを聞いた時、おぎママ、鋭い!って思いました。私の長年のさんま観は話しが上手で、相手をいじるのが得意だということ。「いじりながら褒める」という観点はなかったのです。
でも、おぎママの話しを聞いた時、さんま氏が長年、お笑い界のトップランナーとして多くの人気をあつめ、若手芸人からも尊敬されている秘訣を垣間見た気がしました。
「弱点をいじりながら褒める」って相当ハイレベルのスキルですよね。一歩間違えば、相手に深い傷を与えてしまうかもしれない。それをさらっとやってのける、そこにはきっと信頼関係と深い愛があるのかもしれません。さんま風リコグニッション、なにわバージョンかな?(笑)

