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逝きし世の面影

 

ヴィジョナリー・ジャパン プレゼンツ

30
Jul

逝きし世の面影

posted by 幻舟 | Category つぶやき

一昨晩、NHK教育TVの音声だけをラジオで聴きながらうつらうつらしていたら、渡辺京二という歴史家が書いた『逝きし世の面影』という本について解説をしていました。半覚醒のまま聴いていたので、あまり正確には覚えていないのですが、とても良い話だったので紹介したいと思います。どうもこの本、江戸時代、来日した外国人から見た日本がユートピアのように素晴らしい国に映っていたこと、つまり当時日本人が、心豊かに優しく充ち足りて暮らしていた、ということに言及しているようです。
中でも印象的だったのが、その国民性、とても良く笑う民に映ったようです。ある外国人は江戸の人たちをこのように描写しています。引用開始~『ひとつの事実がたちどころに明白になる。つまり上機嫌な様子がゆきわたっているのだ。群衆のあいだでこれほど目につくことはない。彼らは明らかに世の中の苦労をあまり気にしていないのだ。彼らは生活のきびしい現実に対して、ヨーロッパ人ほど敏感ではないらしい。西洋の都会の群衆によく見かける心労にひしがれた顔つきなど全く見られない。頭をまるめた老婆からきゃっきゃっと笑っている赤子にいたるまで、彼ら群衆はにこやかに満ち足りている。彼ら老若男女を見ていると、世の中には悲哀など存在しないかに思われてくる。」~引用終了 
当時の江戸の人たちの生活レベルは西洋と比べて遙かに低かったと思われるのに、心の充実度は驚くほど高かったのかもしれません。
この本の結論は『逝きし世の面影』というタイトルにもあるように、この笑顔に満ちた社会が明治、大正、昭和と通過する中で既に崩壊してしまったというものです。そして今、自殺者は10年連続で3万人を超え、幼児虐待相談件数が4万4千件と19年連続で増加の一途。表現できないくらいの閉塞感が漂っています。もう一度日本人のもっている心優しいDNAを復活させたいと思っているのは、きっと私だけではないはずです。

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